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カードの命名

「リボルト」には、多くの新カードが追加されました。 
新しいカードを作るには、当然新しい名前を付けなければいけません。 

今作では、スペルカードの名前付けに、ひとつのポリシーを持つことにしました。それは……

「カッコイイ名前を付ける!」

こう書くと、ちょっとバカっぽく感じるかもしれませんが、それなりに意図はあるんです。

スペルカードはクリーチャーと違い、ほとんど「原典」となるものが存在しません。なので、カードの内容を優先し、後から名前を付けることが多いです。
まずスペルの効果に合う言葉を考え、それをカタカナ英語化したものをカード名とします。

例:

「一体の敵にダメージ」という効果

魔法の矢

マジックボルト

カルドセプト1stでスペル名を考えた際、はじめのうちはカタカナ英語として馴染みのある名前を付けていたのですが、そんな名前にも限りがあります。徐々に「辞書で調べて、意味が合っていればOK」というスタンスになっていき、馴染みのない名前が増えていきました。
(短さ重視で、1語の名前にこだわったのも良くなかった)

個人的に良くなかったと思うスペル名の例

アップヒーバル、プレイグ、フィースト、エロージョン、リフュージ、トレスパス、スカージ、ディスコード

カタカナ英語として馴染みがなく、どんな効果なのかイメージがつかみにくいですね。ゲーム中1~2回使ったくらいでは、覚えられそうにありません。

それで、「リボルト」では考え方を変え、

「多少長くなっても良いから、馴染みのある語を使う」
「どうせなら、口に出して叫びたくなるような、カッコイイ名前にする」

というポリシーで名付けをしようと考えたのでした。

個人的に気に入っている今作のスペル名の例

ストーンブラスト、ブレイズスプラッシュ、クラスターバースト、シャイニングガイザー、スラストブロウ、サドンインパクト、ワイルドセンス、サンダークラップ、ハイパーアクティブ

馴染みのある2語を合成した名前で、効果をイメージしやすく、覚えやすくなったかな、と思います。
(サンダークラップ、ハイパーアクティブは辞書にもある一般名詞ですが、方向性は似てますね)

カッコイイかどうかはあくまで主観ですが、必殺技っぽくて叫びたくなる、というのは分かってもらえるんじゃないでしょうか?

「シャーイニング……ガイザァーッ!!」……みたいな。

これは、ゲーム性には直接関係ありませんが、ゲームに対する没入感やモチベーションを上げるのには役立つんじゃないかと思います。雰囲気というのも大切なものですよ。

まあ、ちょっと「中二病」っぽい感じもありますかね?
私は、「中二病」は褒め言葉だと思っているので、そう言われても気になりませんけど(笑)。

カルドセプトのカード名は、なぜカタカナ英語なのか?

分かりにくいとか、長すぎるとか、いい名前が見つからないとか……そんな問題が起こるのは、そもそもカード名を「カタカナ英語縛り」にしてしまったからでは……と今になって思います。
「魔法の矢」「氷の嵐」でいいじゃないかと。その方が短くなるし、意味も伝わりやすいし。

なぜカタカナ英語になったかというと……カルドセプト1stを企画していた当時、日本語化された某カードゲームのカード名を見て、語感がいまいちカッコよくないと思った……というのが理由でした。
「氷の嵐」より「アイスストーム」の方がカッコイイじゃないか……と。

そう考えると、当時も「中二病」的な発想だったんですね。全然変わってない。

もっとも、日本語でも「絶対零度!」とか「氷雪乱舞!」なら、「中二」っぽくてカッコよく思えます(個人的感想)。良い名前になるかどうかは言語のせいではなく、ネーミングセンス次第ですね。

(……というか、和洋折衷にしておけばよかったんですよね。昨今の和製ファンタジーゲームでも、それが普通な気がします。今さらですけど)

(2016.8.31 神宮)

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様々なパブリッシャーを渡り歩く、流浪のソフトハウス。

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