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アンニョンハセヨ!前回に引き続き、韓国大会のリポートである。
同盟戦終了後、その熱気も覚めやらぬまま、引き続き個人戦の決勝が行われた。決勝進出メンバーは以下のとおり。(プレイ順)

  • ピースメーカ
  • SS
  • ホラ
  • ギョンドイ君

メンバーが紹介されると、会場からは歓声が上がったりや声援が送られたりしていた。この時に限らず、韓国大会の会場は日本以上に活気があった。日本での大会と違い、決勝メンバーがヘッドホンを付けていないせいもあるだろうが、プレイ中に会場から「メテオ、メテオー!」とか、「侵略しろー!」(多分そう言っていたのだと思う)などの声がよく上がっていた(特に女性セプターの声が目立っていたのが印象的だった)。

試合開始。手札から各人のブックを推測する。ピースメーカ氏は水ブック、SS氏は火ブック、ギョンドイ君氏は風…と良い具合に分かれている。残るホラ氏の引くカードを見ると…メテオ、テンペスト、カタストロフィ、アースシェイカー…うわあ、焼殺ブックだ!日本の大会では見かけなくなったこの手のブック、しかも今回のマップは護符無しなのだが…さて、どうなるのか、私にも予想がつかない。

序盤、火ブック使いのSS氏がコンジャラー→バ=アルによって作った拠点により、一歩抜きん出る。ピースメーカ氏、ギョンドイ君氏も領地を作りこれを追う。ホラ氏のみトーテム+アポーツコンボや、コーンフォーク+ゴールドグースコンボで現金を稼いでいたが、バ=アルがレベルアップしたタイミングを見て、一発目のテンペストを放った。しかし、単体ではあまり効果は無い。SS氏は傷ついたバ=アルをケットシーに変え、ギョンドイ君氏はミルメコレオにランドプロテクトをかける。ホラ氏の手札にメテオがあったためだ。
一歩クリーチャー配置で出遅れていたピースメーカ氏が切り札を出す。韓国では大人気(強すぎると不評の声も)のシーボンズ!会場からは歓声が上がる。ピースメーカ氏はこれにミューテーション、ランドプロテクトを立て続けにかけ、難攻不落の拠点を作り出した。さすがにコレは強い。

中盤の20ラウンド。順位は1位SS氏、2位ギョンドイ君氏。ギョンドイ君氏はその後一瞬1位になるが、ピースメーカ氏の384Gシーボンズを踏み、また沈む。そのピースメーカ氏は、その直後SS氏の720Gケットシー、ギョンドイ君氏の720Gガルーダを踏んでしまい、拠点のシーボンズを手放すハメに…。

1位を走るSS氏は、ケットシーの領地をレベル5に。これによりサドンデスが発動した。すると、これまでバリアー系スペルを自分にかけながら静かに潜行していたホラ氏が、突然活動を始める。テンペスト、そしてスウォーム!さすがにこれで多くのクリーチャーが消滅してしまった。SS氏はこれを読んでか、2つのスペルの合い間にコンジャラーを配置していた。すかさず領地能力を使って失った高レベル領地を取り戻すが…ホラ氏の手札にはメテオが!結局バ=アルの取った領地はレベル1に落とされてしまう。これにより、ホラ氏は1位に踊り出た。ホラ氏としてはこのまま誰かを魔力枯渇させ、サドンデスで勝ち抜けたいところだろう。
しかし、間もなくギョンドイ君氏が、嵐を生き残ったレベル4領地のガルーダと、その後うまく高レベル土地を取り戻したことにより、1位を奪取する。ホラ氏はこれにあせったのかアースシェイカーを撃つが、直前に自らが使ったデザートストームで効果は薄くなってしまった。

ラスト5ラウンド。1位ギョンドイ君氏、2位ホラ氏。ピースメーカ氏もSS氏も徐々に失っていた領地を取り戻していくが、上位2人には及ばない。勝負の鍵を握るのは、ホラ氏が手札に残していたもう1枚のアースシェイカーだった。2人の差は約1000G。アースシェイカーの射程内にあるとも言える。最終ラウンド、ホラ氏は最後の切り札アースシェイカーを発動!結果、ギョンドイ君氏の総魔力は大幅に下がったが、順位を変えるには今一歩足りない!結果、ギョンドイ君氏1位のまま試合終了となったのだった。

今回の試合はとにかくホラ氏が場を支配していたと言っていいだろう。他のセプターの手札に、大量焼殺スペル対策のカードがほとんど入っていなかったことから、この手のブックは今大会では珍しいものだったのではないかと思われる(マスファンタズムやクレイアイドル、ジェイドアイドルなどを出されるとこのブックはかなり辛い)。その油断を突いたのは見事だった。他のセプターはこれによって、本来の自分の戦略を今ひとつ出し切れない苦しい戦いだったに違いない。それでも、時折見られた巧みな戦術は、さすがに決勝に出るだけの方々だと感じられるものだった。優勝したギョンドイ君氏、おめでとうございます。

試合後、日本と韓国のセプターのプレイングに違いはあるかと聞かれた。基本的には使われる戦法やカードにそう大差は無いと思うのだが、今回見た試合だけの印象で言えば、韓国セプターは若干「攻撃的」なのではないかという気はした。日本の試合ではもう少し戦闘回数が少ない印象がある。日本では倒せない戦いは避けがちだが、韓国では、倒せずともダメージを与えておけ、という傾向があったかもしれない。実際このプレイングで複数セプターからダメージを受け、クリーチャーが倒されたパターンもあった。これは、どちらが正しいというより、戦略の違いというものだろう。

とにかく、今回は色々な意味で貴重な体験ができた。私にとって大会というものは、楽しみである反面、いろいろ心配や緊張感もあって辛い面もある。それが、今回は外国にまで行くことになり、どうなることかと今まで以上の緊張感を持っていた。しかしいざ行ってみると、セプターの皆さんもあたたかく迎えてくれ、そしてカルドを本当に楽しんでくれているようで、とてもいい思い出になった。(行く先々で「カルド、バランス最高です」などと言われたりして、ちょっと調子に乗りそうですよ)。皆さん、どうもありがとうございました。そして、AKの皆さん他スタッフの方々にも感謝です!

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様々なパブリッシャーを渡り歩く、流浪のソフトハウス。

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