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マンネリよさらば!?

by jin on 2008-10-03

今回は2つの新スペルカードをご紹介したいと思います。
なかなか効果の大きいカードですので、これらのカードが皆さんにどう評価されるか、ちょっとドキドキしてます。
(まあ、既にゲームジャパンさん等で、公開してますけどね)

ディスコード

使用魔力80+カード

マップ上に最も多く配置されているクリーチャーのうち、ランダムに選ばれた1種類を全て"ゴブリン"に変える

リフォーム

使用魔力100+カード

対象敵セプターの手札からクリーチャー以外のカードを選び、全てのセプターの手札やブックにある同カードを"マナ"に変える

今回紹介する二つのスペルは、どちらも同じような目的を持って作られています。テキストを読んでいただくだけでピンと来る方も多いでしょう。

今回、PS版にあった問題点を、少ない新カードでなるべく潰したい、と考えていました。そのために知恵を絞った結果が、この二つのカードです。

その問題点というのは…
「特定のカードばかりが、ほとんどリスクもなく、多くのブックで使われ過ぎていた」
ということです。

わかりやす過ぎますね。短絡的ですみません…。

実際のところDS版では、こんな短絡的な手法を取らずとも、全体のバランス調整でこの問題はほぼ払拭できていると思っています。テスト対戦会などでも、この二つのカードはそれほど目立った存在とはなりませんでした。

ただ、万が一にもという臆病心と、これらカードの存在がよりゲームを面白いものにするのではないか(この意味は後述します)という期待から、これらのカード導入に踏み切りました。

もっとも、これらは歴代カルドセプトの中で考えると、突拍子も無いアイデアというわけではありません。ほぼ同じような働きをする、元になったスペルもあります。その意味では、想定内の存在とも言えますね。

カードの意図と働き

「ディスコード」は、2ndの「スカルプチャー」のような働きをするスペルです。「スカルプチャー」はMHP30以下のクリーチャーに効果を及ぼしましたが、今回のターゲットは「最も使われているクリーチャー」。つまり「同じクリーチャーばっかり使っていたら危ないよ!」というのがこのスペルの意図になります。
これは、一人のセプターがある種のクリーチャーに頼り切っている場合にも、世の中で特定のクリーチャーが流行って使われまくっている場合にも、効果を発揮するでしょう。

これを避けるには、ある目的…例えば「拠点にしたい」とか…を担わせるクリーチャーは、1種類ではなく、同様の特徴を持つ別のクリーチャーと合わせて使うようにすると良いでしょう。今まで一番候補を4枚入れていたのを、二番候補と2:2で使用するというような感じですね。

また、世間で特定のクリーチャーが流行っているという情報を得たら、あえてそれとは違うクリーチャーを使うのも効果的だと思います。

幸いDS版には、以前「カルドセプトDSのストラテジー」でも書いたように、「懐の広さ」があります。よほど特殊なクリーチャーでない限り、それなりの代替品は見つかるでしょう。


「リフォーム」は、2ndの「サプレッション」のような働きをします。大きな違いは、「アイテムにも使用できる」「敵しか対象に選べない」「選んだカードはマナに変わる」ということです。総じて「サプレッション」よりも弱いと思うのですが、微妙なところですね。
意図は「同じスペルやアイテムばっかりブックに入れていたら危ないよ!」ということです。

「ディスコード」と違い、手札にある状態でも対象になってしまうので、より厳しいとも言えますが、引いたら即使う系のスペル(ヘイストなど)に対してはやや使いにくい感じもあります。もっとも、初手で手札に2枚以上あったり「リンカネ」や「ホープ」を使って引いた時には、餌食になってしまいます。やはり、同じカードを複数採用している場合にはリスクは高まるわけです。

実はこのカード、スペルよりむしろアイテムに対して効果が大きいのではないかと考えています。アイテムというのは、さまざまな要因から、他のカードタイプより優劣がはっきりしているものが多く、使用頻度は大きく偏るものです。例えば、「グレムリンアムル」「ホーリーグレイル」「ガセアスフォーム」など…。ですので、状況によっては、参加者全員に大ダメージを与えることもあるでしょう(少なくとも、自分は使わないようにしなくちゃね)。

避ける方法は、「ディスコード」同様です。焼殺ブックであれば、「カタストロフィ」「テンペスト」など、同様の効果のスペルを併用するとか。アイテムは「ガセアス」「カウンター」を併用するとか。私の中では最近「マジックダイス(ヘイストの代用)」「アーマースミス(シャッターの代用)」「クイーントーチ(ガセアスの代用)」なんかがお気に入りカードになっています。
もっとも、代用を探すのも、クリーチャーに比べると選択の幅は狭く、やや難しいかもしれませんね。

この「リフォーム」については、開発中に紆余曲折があったりもしました。それはまた別の機会にでも。

「面白さ」への貢献

昨今、多くのカードゲームにおける「強いデッキ」はネットなどによって即座に世界中に広まってしまいます。大抵のプレイヤーの場合、オリジナルを作るより、これらの「強いデッキ」をコピーして使った方が、手っ取り早く勝率を上げられるわけです。おそらく、カルドセプトでも同様でしょう。

今回の2つのカードのようなものがあれば、その情報を逆手に取ることができます。当然使うブックは「強いブック」から一ひねりされたもの。そこにオリジナリティの入る余地が生まれます。
みんながこのように考えるようになると、多くの人がオリジナリティを導入せざるを得なくなり、様々なブックが生まれることでしょう。そしてその結果、今度はこの2カードが自然消滅していくわけです(数枚のカードを破壊するだけなら、「シャッター」や「スミス」の方が安上がりですから)。
まあ、あくまで理想論ですけどね。

この環境は、同カード4枚積みを否定するわけではありません。意表を突いてさえいれば、4枚積みも全然可能でしょう。逆に、あえて強カード4枚積みする勇気というのが賞賛されることになるかもしれません。

要約すると「特定の戦法が固定化するのを防ぎ、オリジナルブックの生き残り率を上げる」。これが今回のカードの意義ということになります。
(それに加え、個人的に推したい利点は、トンチンカンなカードをブックに入れていたのを見咎められた時に「リフォーム(ディスコード)対策さ!」と言ってごまかすこともできる、ということかな…(笑)。)

この2つのカードによって、カルドセプトDSの対戦環境が、より多くのブックコンセプトを生み出すことを願っています。

(2008.10.3 神宮)

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