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大宮にあるから大宮ソフト

前回に引き続き、また新カードをご紹介します。

既にゲーム誌などで情報公開されているものですが、デザイナーズノート的な無駄話なども織り込みつつ。

アプサラス (クリーチャー)

スクリーンショット

スクリーンショット

(カードイラストは、グイン・サーガのイラストでも知られる丹野忍さんです。美しいですよね。
ちなみに、マップに出現するユニットキャラ絵では、「アプサラ・ダンス」を再現したつもりです・笑)

アプサラスの強み

もともと水属性には無効化能力を持つクリーチャーが多いのですが、その多くは、相手の属性によって無効化発動が左右されます。
例えば、「G・アメーバ」は、相手が火か地クリーチャーの場合だけ無効化します。

例外的に「カロン」という全ての属性を無効化できるヤツもいますが、これはこれで、無効化すると使用者の魔力が減ってしまうペナルティがあり、野放図には使えない。

そんな中で、無効化の決定版ともいえるクリーチャーの登場です。

このアプサラスは、レベル3以上の領地に配置されている限り、全ての通常攻撃※を無効化します。
大ざっぱに言えば、無敵状態です。

条件が「領地のレベル3以上」なので、序盤で置いてもその恩恵にはあずかれませんが…レベルの低い領地なんて取られても、さほど痛くはない。

本当に守らせたい、レベルの高い領地で無敵状態を発動するのですから、この条件なんて、あって無いようなものです。

加えて、このアプサラス、HPが40もあるのです。
他の無効化を持つクリーチャーの多くは、HP30以下。この10の差は実は大きい。

どういうことかというと…
カルドセプトの定番攻撃スペルカードに「イビルブラスト」があり、これはクリーチャーに30のダメージを与えます。
戦闘で無効化を持つクリーチャーも、スペルで頭上から狙われたらダメージを食らってしまいます。HPが30以下では、このスペルにより一撃で葬られてしまうのです。
それで、HP30とHP40の間には、額面以上の大きな溝があるのです。

つまりHP40で汎用的な無効化を持つアプサラスは、ちょっと、規格外の強さとも言えますね。

実際、チューニング時にももめました…。最終的には、若干の調整を施しつつも強いままの方向で通してしまいましたが。
なぜなら、新カードはなるべく使われて欲しいですからね。

アプサラスの弱点

とはいえ、アプサラスが本当に無敵かというと、そんなことはありません。

まずアプサラスは、「武器と道具」が使えません。
武器はともかく、グレムリンアムルなど強力なアイテムを含む道具を使えないのは、かなりのハンデ。
無効化の弱点である「巻物攻撃」を防ぐ手段が少し減りますからね。

それから、今回の新能力「雪辱」も彼女の天敵です。
全ての攻撃を無効化するというということは、雪辱が必ず発動する、ということですから。
隣に雪辱クリーチャーを置かれたら、なすがまま。
それどころか、前回紹介した「イクストル」が攻めてきたら、ほぼ確実に破壊されてしまいます。

もちろん、カードの組み合わせ次第では、それを防ぐ手段もあります。そして、さらにそれを出し抜く方法さえも。
まさにイタチゴッコにマッチポンプ。どちらが勝つかは、ブック次第。
TCGって、そこが面白いんですよね。

そんなアプサラスさんですが…
強いかどうかは別としても、面白い能力であることは間違いありません。
ゲットしたら、ぜひ使ってみてください。

(2012.6.18  神宮)

※ 「通常攻撃」とは、今回から正式採用された用語で「巻物を使わない、通常の攻撃」のことです。以前は「巻物攻撃を除く」と書かれていましたが、それを通常攻撃という語に置き換えています。

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様々なパブリッシャーを渡り歩く、流浪のソフトハウス。

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